こちらは、産業用エンジンメンテナンス.comを運営する中田エンジンが実施した
非常用発電機点検整備の事例となります。
ヤンマーのパッケージ型非常用発電機
(パッケージ型式:AP115B、エンジン型式:6B105T-GL)で、
5年間の長期メンテナンス契約を締結していただいた案件です。
以前までの整備歴が不明であり、初回の負荷試験に向けて現地調査を行い、その際に
交換が必要なものがいくつか見受けられたので、緊急点検整備を実施しました。
緊急点検整備では、事前の現地調査の資料を基に、
・エンジンオイル
・冷却水
・オイルフィルター
・燃料油フィルター
・Vベルト
・ラバーホース
・サーモスタット
・燃料高圧管クランプ
など、消耗品や劣化部品の交換、
・油圧スイッチ
・水温スイッチ
などの電装部品の交換及び動作値の確認、
・バルブクリアランス
・バッテリーの電圧及び内部抵抗
・燃料噴射弁の噴射圧力
・ターボチャージャー吸気部
のなどの点検、
無負荷試運転での振動、騒音計測を行いました。
今回の点検では、燃料噴射弁の1つに異常が見られました。
計測器具で検査したところ噴射圧が基準値を大幅に外れ、
燃料の出方も通常は霧状になるところが液状のまま垂れていました。
このまま運転すると、着火不良や出力不足、白煙及び黒煙などの排気異常の原因となることが考えられます。
今回は部品の用意がなかったこと、事前の現地調査時にエンジンを動かして
動作上は問題ないと思われたためそのまま復元し、次回負荷試験前に交換することに
なりました。
消防法に則り、近日中に、疑似負荷運転試験(定格の30%負荷)を予定していますので、
実施後、その結果を掲載いたします。