こちらは、産業用エンジンメンテナンス.comを運営する中田エンジンが実施した
非常用発電機の疑似負荷運転試験の事例となります。
ニシハツのパッケージ型非常用発電機
(パッケージ型式:PX95ESR(BB)、エンジン型式:6BG1T)で、
擬似負荷装置を使用した、消防法に基づく負荷運転の依頼を頂きました。
負荷運転は、消防法における運転性能に係る点検として、
1年ごとに実施することが義務付けられています。
しかし、設備によっては実際に商用電源を停電させなければ負荷に給電できない場合や、
屋上など設置状況が悪く、擬似負荷装置の設置が難しい場合もあります。
このことから、平成30年以降は点検方法が改正され、
毎年の予防的保全整備を行っている場合は、
1)負荷運転の周期は6年ごとに延長できる
2)負荷運転試験の代わりに、内部観察を行う事で、代用できる
ことになっています。
こちらの非常用発電機は去年も負荷試験を実施していますが、
発電機室への負荷装置の搬入が容易なことから、1年ごとに負荷運転を実施されています。
発電機自体が納入後3年で新しいこともあり、負荷運転で異常はみられませんでしたが、
オイル、冷却水、エレメントなど、定期交換推奨部品もありますので、
作業報告書の提出とあわせて予防保全作業の提案もさせていただきました。
非常用発電機は日頃のメンテナンスで無負荷運転をしていても、いざ停電して負荷がかかると出力があがらない、異常が出て止まってしまうということもあります。
もしもの時、確実に、安全に使用できるよう、負荷運転の実施を推奨します。