こちらは、産業用エンジンメンテナンス.comを運営する中田エンジンが実施した
非常用発電機の点検整備の事例となります。
三菱のパッケージ型非常用発電機(パッケージ型式:PG220MX、エンジン型式:6D22T)で、
1年前に現地調査を行い、提案していた整備作業を発注していただいた物件です。
納入から23年が経過していますが、始動確認のみでメンテナンスはしておらず、
潤滑油プライミングポンプが故障したままになっている危険な状態でした。
潤滑油プライミングポンプは、エンジンがかかっていない時、定期的に潤滑油を送り
エンジン各部に潤滑油を行き渡らせる重要な部品です。
壊れたまま始動すると無注油状態になり焼き付きなどの故障のリスクがあります。
また、潤滑油、冷却水が劣化しており、バッテリー液量は下限をおおきく下回っていました。
↓抜き出した冷却水(本来緑色だが、赤茶色に変色し腐臭がした。)
今回は潤滑油、冷却水交換など基本的な整備に加え、故障していたプライミングポンプ交換や燃料噴射弁の整備、バッテリー液の補充を行い、運転に支障がない状態になりました。
しかし、冷却水の汚れがひどいあまり冷却水ヒーターまわりの配管が詰まっており、
次回整備まで冷却水ヒーターのスイッチはOFFとしました。
現場でフラッシングを行いましたが、冷却水ヒーターやラジエーター内の汚れを落としきれなかったことから、
次回の点検整備時の追加項目として冷却水ヒーター、配管の交換、ラジエーター洗浄、バッテリー交換などを提案させていただきました。