クランクプーリー溶射再生加工 - 修理・加工事例 - 産業用エンジンメンテナンス.com

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このプーリーは弊社でオーバーホールしたエンジンのクランクプーリーを超硬溶射にて補修した事例になります。

プーリーはクランクシャフトの先端に付きベルト等を介して付属部品等を駆動回転させる役目をしております。

また、エンジンオイルの漏出を止めるシール機能を持った部分もあります。

今回はオイルシールの当たり面が溝状に摩耗しており、このまま使用するとエンジンオイルが漏れてくる可能性が大でした。

修正方法にはいくつかの方法があります。

①スリーブを入れる方法　下加工が必要で強度不足になる。　✕

②溶接で再生する方法　　溶接時の熱で変形　✕

③溶射で再生する方法　　強度は変わらず変形も無し　〇

溶射による補修にはセラミックスや金属の溶射もありますが、今回は溶射の中でも一番耐摩耗性の高い超硬溶射で補修しました。

作業工程は以下の通りです。

摩耗痕が無くなるまでアンダーカット

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ブラスト処理（粗面化✚脱脂）

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高速フレーム溶射にて超硬溶射

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円筒研削盤にて仕上げ研磨で完了。

摩耗溝の状態

溶射後

研磨後

これで作業は完了です。

超硬溶射なのでとても長持ちします。

新品に交換すると廃棄品が出てしまうので、溶射で部品を再生することは環境的にも良いことだと思っています。