エンジンメンテナンスにおける基礎知識

ディーゼルエンジンに使用する潤滑油は、品質や粘度が規格で定められています。
よって、その意味を理解し機械や使用環境に合わせた潤滑油を選択する必要があります。
ここでは三菱PG-Qシリーズのマニュアルを例に説明します。

 

三菱PG-Qの指定オイルは
ジュコールコジェラ15W-40(CF級)
ジュコールコジェラ30(CF級)
となっており、
一般エンジンオイルを使用する場合でも、
CF級」かつ「周囲温度に適したもの」を使用するように推奨しています。

このとき、CF級というのはAPI分類を表し、15W-40SAE粘度規格を表します。

 

API分類とは
  
             アメリカ石油協会が定めたオイルの品質を表す規格です。

              ガソリンエンジン用はS〇級、ディーゼルエンジン用はC〇級となり、
              後ろのアルファベットはAからZへ進むほど高品質になります。
              日本ではディーゼルエンジン用はCF級が一般的ですが、
              現在、ディーゼルエンジン用としてはCK級が最新になっています。

              他、日本国内の品質規格として、DH-〇と表すJASO規格などもあります。

 

SAE粘度規格とは
  
            アメリカの技術者団体が定めるSAE規格のうち
  
             オイルの粘度について定めたものです。

              数字が小さいほど粘度が低く低温向きで、
              数字が大きいほど粘度が高く高温向きになります。
              シングルグレードとマルチグレードがあり、
              一般的に幅広い温度範囲で使用できるマルチグレードタイプが使用されます。

              シングルグレードは「ジュコールコジェラ30」のように数字のみで書かれます。
              使用できる温度範囲はマルチグレードより狭いですが、
              30であれば周囲温度0℃~35℃程度の範囲で粘度を維持できるので、
              冬でも0℃以下にならない地域や、夏冬でオイルを変える場合などに使用できます。

              マルチグレードは「ジュコールコジェラ15W-40」のように〇〇W-□□と書かれ、
              〇〇Wは低温時の粘度、□□は高温時の粘度を表します。
              15W-40の場合、周囲温度-15℃~40℃の範囲で使用できるため、
              豪雪地域などでも1年を通して使用できます。

    周囲温度に適したもの」は、この規格を基に判断し、選定します。

 

 

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