産業用エンジンメンテナンス.comの溶射事例 詳細
CASE: フィダー矯正ロール 新規製作✚超硬溶射
- 目的部品の長寿命化
- 業界金属加工業及びプレス付帯設備
- 対象ロールの新規製作と耐摩耗対策溶射
- 溶射材料超硬(サーメット)溶射
大型金属プレスの付帯設備でコイル鋼板を供給するフィーダーに矯正ロールが使用されています。
一般的に数本の上下に設置されたロールの隙間にコイル状の鋼板が通り歪を矯正するのですが、プレスまでの間にたわまないようにテンションが掛かりスリップしたり、鋼板の凸凹やバリが転写されるなどでロールが摩耗損傷されてしまします。
標準品は高周波焼入れされたロールに硬質クローム鍍金がされていますが、使用後にはガタガタになっていました。
当初は傷を削り取り超硬溶射をし再生していましたが、ロール表面の高周波焼入れされた大部分が無くなり、使用中に異物を噛み込み柔らかい素材の影響で超硬被膜が割れる現象がありました。
そこでロールを新作することにより、素材硬さを維持し異物混入にも耐える超硬ロールの作成となりました。
新作なので最適な溶射膜厚が設定でき長寿命化に成功しました。
超硬溶射後の写真です。
研磨はダイヤモンド砥石を使った円筒研削盤で行います。
下記写真は最終仕上げ研磨後になります。