産業用エンジンメンテナンス.comの溶射事例 詳細
CASE: Vプーリ、フランジ V溝再生 SUS溶射
- 目的部品の再生・修理
- 業界産業機械
- 対象Vベルト
- 溶射材料金属溶射
こちらは(株)中田エンジンにて施工した、
Vプーリ、フランジの摩耗部を、
ガスワイヤー SUS溶射を用いて再生加工した事例です。
品物はV溝のプーリとフランジです。
2個は対となりVベルトで長い時間回っていると、Vベルトの接地面が摩耗していきます。
摩耗したV溝再生したいというご依頼です。
・点検、計測
2個とも状態と、摩耗量を計測し確認します。
V溝自体は計測器具での計測が難しい形状なのと、径のサイズも異なりますので、
V溝の規格を確認し、V溝にあった専用治具を製作します。
治具と合わせて計測し、摩耗量を把握していきます。
・下加工
V溝専用治具で角度を合わせて、アンダーカットをします。
使用時に凸部の溶射が欠けない様、想定した削りをしています。
(溶射後は見えませんが。。。)
下削り後は脱脂し、溶射被膜のくっつき強度を高める為、
ショットブラストにて素地を荒らして、被膜の接地面を増やしております。
・金属溶射
今回の溶射材料にはガスワイヤー溶射を用いたSUS316Lを使用してます。
下地材のボンディング材をプラスし、被膜量を計算して
SUS316Lを溶射していきます。
V溝は角度が鋭角で、跳ね返りもある為、溶射角度もしっかり合わせて溶射します。
・仕上げ切削
仕上げに旋盤で角度を合わせ、専用治具で確認しながらV溝を削っていきます。
切り込みすぎない様少量ずつ削ってます。
実際使用するVベルトにて確認し施工完了です。
品物の形状によっては施工不可な物もありますが、
もう新品部品が出ないなどの時は、再生もご検討ください。