ポンプ原動機 S4Q2 異音、不具合調査 - 産業用エンジンメンテナンス.com

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こちらは、産業用エンジンメンテナンス.comを運営する中田エンジンが実施した、

ディーゼルエンジンの不具合調査の事例です。

三菱重工業製のディーゼルエンジン、S4Q2で、

エンジンは始動するものの回転があがらず、異音が発生している。

修理可能かどうか原因を調査してほしい、というご依頼でした。

まずは現地調査に伺いましたが、

手動でのターニングでクランクがスラスト方向に大きく動いたため、

メタルもしくはクランクシャフトに問題が起きていると考え、

エンジンを工場に持ち込んで頂き、分解調査となりました。

オイルを抜き出してエンジンを横倒し、オイルパンを取り外して確認したところ、

上の写真のようにフライホイール寄りのクランクアームが破断していました。

また、メインメタルのスラスト面も摩耗し、片面は段差が無くなっています。

いつ大事故になってもおかしくない危険な状態でしたが、

幸い現状ではクランクアームの折損とメインメタルの摩耗だけで済んでいるようでした。

一般的に、クランクシャフトの破損は軸部のねじり応力によるものが多いのですが、

今回の破損はクランクアームでの破損であり、その原因を解明中です。

お客様には現状の報告書と、修理の見積りを作成し、提出しました。